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株式会社アースクリーン


2005年1月1日 環境新聞

自治体向け着々拡大 対中輸出も本格へ

アースクリーン社長 小川 弘
大きかった秩父向け



− 〇五年三月期の売上高見通しは。

 「昨年の初旬はあまり外的要因に恵まれなかった。二月に再発したBSE問題で、その後は四月の消費税内税表示化で、スーパー向けなどが生ごみ処理機のことまで考える余裕がなかったのか、受注が停滞した。その前は一昨年秋に起こった神奈川県のイオン爆発事故で、生ごみ処理機の見方や信頼性が損なわれ、なかなか問題点が顧客にも理解してもらえず、ようやく夏過ぎに引き合いが活発化し、その時期に浮上した案件が秋口に具体化し、駆け込み受注のような形で年内の受注が確保できた。
 昨年の概況は、生ごみ処理機の抱える問題で正しい認識があまり伝わらなかったことが大きい。それはマスコミの対応にも問題があるのではないかと思う。弊社は十二月決算でさほど昨年と変わらないが、昨年は代理店経由やOEM先の売り上げが多かった。今年度は売り上げは同じでもその内訳は随分変わるだろう」

− 件数的には。

 「数件だが、数ある生ごみ処理機の中でも弊社のものは根本的に違うことを認識して頂けた結果だと思う。今回は大手食品工場向けなどだが、その現場の方が理論をよく理解している点が幸いした。九月に『月刊下水道』に秩父市の下水道課長が記事を発表したことも大きかったのではないか。
 三〇年下水道に携わってきた担当者の評価が得られることは、それなりの価値があると思う。その記事を顧客を見せることが信頼感の醸成に役立った。最近は理論的に明確に、分解過程までのフローを説明するようにしている。
 環境負荷の問題では、堆肥にするランニングコストを考えた場合、多額の処理費をかけて堆肥化しても農家に利用されない。それで果たしてリサイクルと呼べるのか。
 電気、人件費、光熱費などを考えると食品リサイクル法の根本が若干幅が狭かったのではないか。いま環境省を中心に見直しの機運があるようだが、ライフサイクルコストすべてを考えた上で本当に環境に優しいのか、環境負荷を低減できるのかを判断基準に、リサイクルを志向する人は考えて欲しい」

対中輸出に本腰

− 自治体の実績があることはかなり有利では。

 「既に、山梨県の白州町農業集落排水事業向けに受注している。秩父市には近県だけでなく、わざわざ北海道から見学に来る人もいる。臭気がしないことで、皆さん感心されているようだ。千葉県の給食センター向けも〇四年中には納入が完了した。これは汚泥も含めて処理能力が2t/日。青梅で受注したものは1.8t/日で生ごみのみを処理する」
− 国内でまだ開拓できていない顧客とは。

 「都市部のホテルだろう。四年越しで話を進めている顧客もあり、来年の食品リサイクル法の対応でとにかく(排出量全体の)二割を減容したいとの要望があった。都内の古いホテルなどは確かに予算的には厳しい状態にあるが、もうそんなことも言っていられなくなった。ホテルの需要は大きくなると見込んでいる。同時に、停滞気味だった陸上自衛隊向けもイラクの一件が落ち着いたので今後需要増に繋がる見込みが大いにある。陸自向けに何社か納入しているが、陸自も同業他社と比べる機会が増え、良い製品を見分けられる目が養われている。
 顧客層の中でも、最も処理がハードなのが陸自向けだ。防衛大向けでは、納入から約四年間が経過したが排出量やカロリー数が膨大だ。実質的に消費されているのは一日当たり二五〇〇カロリー程度と思うが、三〇〇O〜四〇〇〇カロリーが一人に供されている」

− 中国向けは。

 「弊社は海外向けをこれから具体的に進めたい。海外で申請していた特許が中国や台湾など、申請していた国全てで認められた。特許を取得したので、今後商社などと協力し足掛かりを得たい。日系企業の食品工場向けなどに、輸出しようと思えばすぐにでもできる。そのために強力なパートナーを今探している最中だ。同時に、弊社スタッフの補強も図る。二〜三人、技術面に抵抗のないセールスエンジニアを新規雇用したい。現在、代理店は四社使っているが、中長期的には一〇社位にはしたい。海外向けでは商社を窓口にし、二社程度と下話をしている最中だ。国内も海外も、営業先がそれぞれバッティングしないようにしたい」

− 対米輸出は。

 「米国はディスポーザーを九〇年以上も前に開発した国だ。米国ではいいものはいいと認めてくれると聞く。大型ホテル、食品工場などから排出される事業系生ごみを、途中の過程で回収するシステムは米国でも有望と考えている。米国の企業向けにアピールできるのは、米軍基地や空母機動艦隊の寄港地などにもアピールできる」

− データのフィードバックを受けた改良-増強は。

 「以前からの顧客からは千葉県内の某給食センター向け生ごみ・汚泥処理装置大容量化を求められている。堆肥化三〇t〜5五〇t/日の堆肥化プラントがあるが、一歩進めて超減量・超減容を志向しているメーカーもある。しかし例外なく臭気で苦労している。弊社のノウハウを組み合わせることで臭気が抑制でき、処理量も倍に跳ね上がる。スケールアップに関しては今後そういうことも考えたい」

− 十二月に新社屋を開設した。

「以前から計画していたことで、今年度にはある程度の事業化のアベレージが必要だと考えた。社会二ーズの増大に対応しようと考えた結果で、今後は月に一〜二t/日の処理機の受注が二〜三件確保できると見込んでいるからだ。大手の食品工場向けやチェーン店に一度入れば、連鎖反応的に納入が期待できる。
 人間が成長する過程では今までの教育や知識に頼りがちだ。だが、そこから一歩踏みでてもっと自然に日を向ければ、もっと学ぶべきことがある。こういうことを考えていかずにビジネスばかりに見ていると頭が詰まってしまう。もっと物事の根本、自然そのものに目を向けなければ、世界から取り残される。またそうすれば、常に何らかの環境浄化ビジネスのヒントは得 られる」