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株式会社アースクリーン


1994 INDUST VOL9 NO.5 1994

環境保全と生ゴミ完全リサイクルシステム

鰹ャ川建築設計事務所
泣Aースクリーン設備
代表取締役 小川弘
1.概要

 地球規模での環境問題は、現在世界の人頻が直面する最も重要な課題となっています。一昨年6月、ブラジルのリオデジャネイロで「国連環境開発会議」(地球サミット)が開かれたのも、こうした問題意識を反映したものにほかなりません。その結果、環境と開発に関するリオ宣言・行動計画アジェンダ21・森林原則声明・気候変動枠組み条約および生物学的多様性保護条約等の多くの文書が選択されるなど、事大な成果が生まれました。私は、身近なゴミ問題を切り口に、環境を考えました。
 人類の物質文明の発達により、われわれの生活水準は、近年著しく向上したが、その反面、われわれ人間の、否、生物全体の唯一の生命の根源である地球が絶滅の危機に瀕していると言われています。
 その原因は、広い意味での生活の廃棄物、即ち排気ガス、排熱、ゴミ、有害化学物質等でります。
 しかし、考えてみれば、これらはわれわれの文化生活の当然の産物ともいえるものであると思われます。
 前記のような廃棄物から、地球を救うためには、われわれの生活を原始生活に戻すようなことが不可能である以上、何とかしてその廃棄物を有益資源とすることを考えなければならないことになります。
 国内には、焼却施設は約2,OOOケ所以上もあり、益々大型化しておりますが、欧米11ヵ国全部合わせての焼却施設は、せいぜい750ケ所程度であり、しかも、今後縮小される傾向にあると言われております。焼却施設が今後どのような有害物質を生成するかわからない点があり、そのために欧米各国では、生産段階からゴミの排出規制という思い切った処置罐を、取り続けているわけであります。
 最近になり、東京は分別収集を進めるために、袋の半透明化を実行したり、また、かかり過ぎるコストを回収するため、また、減量化の為に有料化への動きもありますが、ゴミ処理の発想を根本から変えて、ゴミを有効な資源と考え、多くをリサイクル、また、発生涙でのゴミの量を減らすことにより、欧米に近づく考えを持てば、また、分別も容易に人々に受け入れられる形であれば、十分に減量化が可能なわけであります。
 現在のゴミの焼却主義を変えなければ、また、発想を変えなければ、都市ゴミは減らないと同時に、地球環境の破壊が改善されないわけであります。
 ここで、私の考えたりサイクルシステムは、誰にでもわかりやすく便利で単純な方法であります。生ゴミを発生源て容易に分別し、それをすべて肥料にしようとするものです。それに伴って、他の可燃物、ピン・カン等も、容易に分別されるようになります。
 生ゴミ以外の可燃物は、発電所等の燃料に、また、熱源として、地域暖房・給湯などにします。金属・ガラス等は、今後ともリサイクルは進むでしょう。
 私の提案する生活から生じる生ゴミの処理システム、これによって得られる回収有機物の利用方法、それによる農耕地の活性化等について、ご説明します。
 現在、都市ゴミ処理の主流は、可燃物・不燃物の分け方で、可燃物は焼却処理による減容がありますが、焼却場の場所の問題、排熱・排ガスによる大気汚染の問題、さらに終末処分場の確保など、多くの問題があります。
 そこで、私の提案する処理方法は、可燃物の中の30〜40%を占める、処理の厄介な生ゴミを発生源で容易に分別して、有害物質の一切入らない形で、すべてを有機肥料にするというものです。
 そのシステムの概要は、家庭又は事業所の厨房に備え付けた専用の粉砕機によって細かく砕き、その厨芥を雑排水管を通じてユニットに集め、液体と固体に分離します。ユニットには公共団体や下水処理場で実績のある、徴細目スクリーンをシステム用に改良したものを組み込みます。
 液体は、合併浄化槽を経て、一部は中水として再利用を考え、その後は浄化した後に河川に放流します。固形物は、大型貯留排出機などを経て回収し、地域の堆肥化処理施設に運び、殺菌・発酵・乾燥などの後にペレット化します。
   小規模建物では、分離した固体を直接肥料製造機に入れて、その場で純良な肥料材とします。肥料材回収は、月に1・2回程度となります。家庭用も同様です。処理した肥料は、有機肥料として、化学肥料と農薬によって地力の衰えた緑農地の健康を取り戻すのに役立てます。
 以上のように、われわれの生活から生じるゴミの問題を解決するということは、生活環境整備の面だけでなく、河川の清浄化・空気の清浄化・緑農地の蘇生等の面で必須の事項であることがわかります。
 そのような理由により、私はここに生活から生じるゴミ、特に厨房から生じる生ゴミについて、河川等を汚さないで、しかも得られた有機厨芥を緑農地の蘇生のために有効に利用できるような生ゴミ処理システムを考案したので、ここで内容を詳しく説明します。
 主要な部分の発生源における生ゴミの分別機とは、家庭用・業務用兵アメリカにおいて、年間約680万台も生産され十分に普及しているものです。家庭用のものであっても、生産者責任のうるさいアメリカで1年から5年の保証がされております。機能としては、ハンマークラッシャーでありますので、刃物とは違い危険性は大変に少なく、ビニールのかけら一つも流れていかない事もあり、また、入れることもなくなります。業務用の特性と能力をISE社製の物の例をとってみますと下記のようになります。

機種選別チャート
毎食人員残飯用野菜処理用流し用肉処理用
100以下ESS-100ESS-100-
100〜155ESS-200ESS-100ESS-100
150〜170ESS-200ESS-200ESS-100ESS-200
175〜200ESS-200ESS-200ESS-100ESS-200
200-300ESS-200ESS-200ESS-100ESS-300
300〜750ESS-300ESS-200ESS-100ESS-30O
750〜1500ESS-500ESS-300ESS-200ESS-500
1500〜2500(2)ESS-500ESS-300ESS-200ESS-500

各機種性能表
型番馬力電源電流
(A)
処理能力
(kg/時)
使用水
(g/分)
重量
(kg)
ESS-1001100V単相50/60Hz8.25/7.503002021
200V単相 50/60Hz3.O/2.50
ESS-200 2200V 3相 50/60Hz4.0/3,19002330
ESS-300 3200V 3相 50/60Hz6.4/5.91.2002348
ESS-500 5200V 3相 50/60Hz0.4/9.41.8003053
ESS-750 7 1/2200V 3相 50/60Hz3,O/12.03.O003056
ESS-1O00 10200V 3相 50/60Hz5.O/14.14,OO03061

 全機種オールステンレス製で、予備パーツもそろっているわけであります。家庭用と同様、ビニール類・金属等、生ゴミ以外は処理できませんので、完全分別が可能であります。
 上記の分別機により、分別した水に混ざった粒子としては3〜6o位のものは、次にアースクリーンユニットにおいて、固液が分離されます。
 ユニットに使用されているスクリーンとは、目の幅が1〜2oの中をコンベアが移動するもので、一番の問題になる目詰まりが全くないことと、単純な構造のために、故障の全く少ないことであります。また、油脂分の多いスカムの分離にも大変に有効で、横浜の中華街の排水路、ポンプ場にも設置されております。
 このように、機械は単体では多くの水処理場の前処理に使われているものを、本システム用に改良しました。能力の一部を次表に記します。
 ここで200戸家族向けマンションを例に取りますと、処理水最4人×250g/1人×200戸=200m3/1日
スクリーン仕様表
機種動力機巾有効
スクリーン巾
機高処世能力m3/時
目巾1mm目巾2mm
EBCL-25000.15003502,16530220
600450170280
800650240410
1,000850320530
1,2001050390650
EBCL-30000.15003502,600150260
600450200330
800650"360485
1,000850380635
1,2001,050470785
EBCL-3500O.15003503,030196327
600450252420
800650364607
1.000850477795
1,2001.050589982
EBCL-40000.15003503,465261436
600450336561
80065048681O
1,0008506361,060
1,2001.0507651,309


ユニット仕様表
型式ENS-800型ENS-11OO-S型EBC-11OO型
ユニット長さ9001,5501,560×1810)
500600700
高さ8001,0001,0OO
スクリーン目開き1.02.01.02.01.02.0
処理水量・m3/時254535655080
動力 3φ200V25W25W40W

 同時使用率、朝6時〜10時に約半分が使われます。1時間当たりの使用率としては、25m3/hですが、50m3/hと考えてみます。機種の選定としては、小型のENS 11OOS型1台で35m3/h X 2台=70m3/hの能力があります。揚水の雑排水ポンプとしては、50m3/hを2台交互運転と考えます。コンベア能力として厨芥量1人200〜300g、1家族1kgとして約200kg。スクリーンコンベア能力としては、ENS llOOS型において3m/分、20枚のつめ×O.2kg=4kg/分x60分=240kgを2台考えます。
 ホテル・レストラン厨房においての例を上げますと、専用配管であれば処理水量が少なく、コンベア量で機種が決定されます。数ケ所の厨房からの厨芥を一ケ所で処理できるわけです。
 大型建物であれば、このままの状態で、また、脱水機を経た後に自動的にスクリューコンベアー等で貯留排出機等に保管の後、堆肥化プラント等に移送するようにします。
 小型建築物においては、乾燥機箒又、肥料製造機においてその場所で処理・肥料材とします。
 貯溜俳出機については、メーカー各社で6m3〜24m3位まで機種を用意しております。このシステムにおいては、高層ビル・複合ピル・団地等全てに対応できるわけであります。

2.独創性

 現在の都市ゴミ処理の主流である車両による回収と、可燃物・不燃物との大きな分け方の中で、生ゴミだけを完全な不純物のない形で、消費者に容易に便利に衛生的に分別させることができると同時に、純良な肥料を容易に作ることができます。
 ゴミの大幅減量と同時に、他の可燃物は、熱量の高い水分の少ない紙数と、プラスチック・ビニール類となり、これは減容ペレット化して、発電所等のリサイクルエネルギーとします。これにより大型のゴミ焼却施設を減らし、燃料化プラントと、堆肥化プラントを各地に配置することになります。リサイクルを考えた国内で、また、世界で初めてのシステムであります。

3.将来性

 生ゴミ発生源の分別には、アメリカで約72年前に考案され、年間680万台も製造され、普及している生ゴミ専用の粉砕機を使用し、固液の分離には、国内で最も多く使用されている自動スクリーンを改良し、採用していますので、大規模建物まですべてに対応して、大幅な普及にも十分に対応できます。

4.経済性

 現在の焼却によるゴミ処理からすれば、論議する余地のないほどの経済性があります。コストの一番かかる回収コストが減り、大型の焼却炉も必要とせず生ゴミをすべて堆肥化、他の可燃物を燃料化、また、土壌改良材とし、すべてをリサイクルするわけですから、焼却残渣等の最終処分場の必要が、大幅に減ります。また、地球環境保全に大幅に寄与するわけですから、公害対策等の費用まで大幅に考慮することができます。